2022西表ヤエマル採集記 モノローグ

記念すべき一投稿目は昨年のヤエマル採集記です。

拙い文章ですが楽しんでいただけたらと思います。

それでは、、、、

 

 

ノローグ

今年もこの季節がやってきた。

残暑も過ぎ去り、涼しい風が吹き始める

そう

『海だ!山だ!ヤエマルだ!

ドラマとプロセスいっぱいの脳汁の秋!!!』

 

である。

 

かく言う僕もヤエマル採集は今年で三年目。

玄人の方々に言わせればまだまだ“マルバネキッズ”なのかもしれないが、鬼畜な先輩に山中で置き去りにされたあの晩よりは夜の山歩きにも慣れ、環境を見る目も養ってきたつもりである。

 

それらを駆使して挑む今回、目標は昨年惜しく叶わなかった特大ラインと言われる65㎜オーバーの採集である。個人的にはこのサイズになるとデカいと感じる63㎜よりも1周り凄みを増し、選ばれし大歯としての風格を帯び始めるような気がする。

(昨年すでに64.9㎜は採集しており、それはもう65とおんなじだろうとも思うが、そこは気持ちの問題。ガタ屋に揉まれて植え付けられてしまったサイズ狂的思想だ)

 

例年、僕は脳筋サイボーグに成り果て、大歯を求めて夜の山を彷徨う満身創痍の亡霊のようになってしまってしまっていた。そのため、今年こそは西表の自然を感じ、この地に戻ってこられたことへの感謝を忘れないようにと心に決めた。

そして沢山のドラマとプロセスを採集することも忘れないようにしたい、とも思った。

 

 

 既に入島しているむしけんの先輩や相棒・細瑠璃の成果に怯える夜を越え、まだ見ぬ特大を夢見て単身、飛行機に乗り込んだ。